【前編】電気も使わず、音もでない!最先端の掃除道具は、棕櫚(しゅろ)からできた日本伝統の箒(ほうき)でした

2016年4月に掲載した記事を加筆修正しています。201603_houki

こんにちは、tomocoです。

 

 

みなさん、お部屋の掃除は何でしていますか?

 

 

「そりゃ、掃除機でしょ」

 

 

と言う方が多いと思いますが、「掃除機」がなかった時代、もしくは「掃除機」がまだ普及する前は、何で掃除をしていたでしょうか。そう、日本の昔ながらの掃除道具の「箒(ほうき)」です。

 

 

 

一昔前までは、箒で掃除をすることが当たり前の光景でしたが、近ごろは「箒の使い方が分からない子どもがいる」と聞きます。掃除道具の代表でもある箒が家庭から消え、昔ながらの「日本の文化」がすたれていく現状を知ると寂しい限りです。

 

 

 

そんな中、最近話題の箒があります。

 

 

それは「棕櫚(しゅろ)」でできた箒。日本で古くから使われてきた和箒の一つです。日本の箒は、江戸後期以降からつい数十年前まで、関東と関西で全く異なる原料で作られていたことを知っていましたか?

 

 

関東で「室内用の箒」といえばホウキモロコシというほうき草で作る「草箒(くさぼうき)」のことを指し、関西では棕櫚の木の皮で作る「棕櫚箒(しゅろほうき)」でした。

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(写真:棕櫚箒製作舎の製品)

 

 

 

 

 

 

棕櫚(しゅろ)ってなに?

 

棕櫚は公園などでも見かけるヤシ科の常緑高木。幹全体が無数の「皮」とよばれる茶色の「網目状の繊維質」で覆われているのが特徴です。幹からはがした棕櫚皮や、棕櫚皮から採った繊維は、丈夫で水の中でも腐りにくく、古くから漁具や建築材料、箒、タワシなどの材料として使われ、暮らしに役立つ身近な植物でした。

(写真:ワシュロ 出典:ヤサシイエンゲイ)

 

 

 

 

 

 

「棕櫚箒」は、なにが凄い?

 

「棕櫚箒」が凄いのは、なんといってもその耐久性。棕櫚箒職人の手によって選び抜かれた原料と培われた技術できちんと作られた「棕櫚箒」は、数年から15年前後は使え、特別上質な「棕櫚箒」は、40年、50年と使われてきたものが存在します。

 

 

そして、棕櫚の繊維は柔らかく、畳やフローリングを傷つけないので、長年使うと床材に自然と艶が出る、といわれています。通常の掃除機は、どうしても床を傷つけてしまうので、家を大切に使いたい方には最適ですね。

 

 

もちろん電気がいらないのでとっても経済的!さらに、音も出ないので、夜中の掃除や赤ちゃんが寝ているときの掃除もできるんです。

 

 

また、壁に吊るして飾っておけば場所もとりませんそんなに広い家でなければ、掃除機がなくても箒1本で十分掃除ができてしまいます。

 

 

「棕櫚箒」はある意味、最先端の掃除道具なのでしょう。

 

 

 

 

 

 

知っておきたい!棕櫚箒は2種類

 

棕櫚の箒は、大きく分けて2種類あります。

 

1つは「鬼毛箒(おにけぼうき)」もう1つは「皮箒(かわぼうき)」

(写真左:本鬼毛箒/写真右:皮箒 両方共に棕櫚箒製作舎の製品)

 

 

「鬼毛箒」「皮箒」共に、原料は棕櫚の皮なのですが、皮自体の繊維の太さや質が異なり、特別太い繊維を束ねた「鬼毛箒」のほうが長持ちし高級品。その中でも、最高級といわれる「本鬼毛箒」1本20年はもつとも言われています。

 

 

ではなぜ、高級品なのでしょうか。

 

 

「鬼毛箒」は、特別に繊維が太く長い皮をほぐし束ねる製法で作るため職人に技術が求められ、そして製作時間は「皮箒」の何倍もかかり、より長持ちするからです。とくに「本鬼毛箒」は、棕櫚皮1枚から数本しかとれない「本鬼毛」という特別強靭で太い繊維だけを1本ずつ抜き集めて作るので、製作時間は通常の「鬼毛箒」の倍以上かかるそうです。本物の鬼毛で作る「本鬼毛箒」は、「棕櫚箒」の中でも製法が最も難しいとのこと。その最も難しい製法で作られた「本鬼毛箒」は、とても丈夫でかつ美しく、そして最も長持ちします。

 

 

一方「皮箒」は毛質が柔らかい皮そのものを束ねて作り、「鬼毛」より繊維が細く柔らかな分、鬼毛箒の半分程しか長持ちはしないそうですが、その分価格はお値打ち。「皮箒」でも厳選素材で作った箒は、5~15年くらいは使えるそうです。

 

 

「鬼毛箒」は1万円~2万円(中には4~5万!)くらいするのに対し、「皮箒」は5~6千円の価格帯からあるので、どちらを選ぶかは悩みどころですね。

 

 

 

 

 

 

柄の長さなどでも種類がある

 

「棕櫚箒」は長い柄の箒以外にも、短い柄の「手箒(てぼうき)」や手のひらサイズの「荒神箒(こうじんぼうき)」「小箒(こぼうき)」などもあるので、掃除機+アルファで使うのもいいかもしれませんね。

 

 

 

【手箒(てぼうき)】

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大人用の片手箒ですが、子どもが使うのにもピッタリサイズ。ササッと、机の下や隅っこを掃除するのにも、便利そうですね。

 

 

 

 

【荒神箒(こうじんぼうき)・小箒(こぼうき)】

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サッシの部分や、机・棚の上などを掃除するのに便利。

 

 

 

 

いかがでしたか。箒と一言でいっても、実はなかなか奥が深いんです。

 

 

 

さて、棕櫚箒に興味を持ってもらったところで、さらに知ってもらいたいのが「棕櫚箒」の置かれている現状。

 

 

 

日本にある様々な伝統工芸品と同じような問題を抱える「棕櫚箒」の実情について、現在日本に数人しかいない棕櫚箒職人の西尾香織さんにお話を伺うことができました。

 

 

ぜひ

 

【後編】「このままでは、日本に本物の棕櫚箒がなくなる!?日本伝統の棕櫚箒の実情とは?

201603_houki

をご覧ください。

 

 

 

 

参考サイト:棕櫚箒製作舎
※現在は予約の箒を製作中のため、予約受付は一時休止中

 

 

 

 

 

 

 

written by tomoco
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